オーバーホールの流れ

このページでは、オーバーホールの一般的な流れについて、「クォーツ式・電池式」と「機械式」に分けて、まとめてみました。

クォーツ式・電池式のオーバーホールの流れ

クォーツ式・電池式時計のオーバーホールは、大きく分けて5つの工程により行われます。

第1工程

外装のチェックです。分解する前に、まずは外側から、針・竜頭・ケース・ブレス・ガラスなどの状態を確認します。

第2工程

いよいよ分解して、内部のチェックを行います。まずは、傷をつけないよう細心の注意を払いながら、専用の工具を用いて裏蓋を開け、各種パッキンを検査。つづいて、ケース・ブレス・ガラスなどの外装を分解します。

それが終わったら、今度は内部の機械を分解。ここで、修理箇所の原因を特定します。時計修理における山場の作業です。

第3工程

劣化部品の交換。前工程で特定した原因にもとづき、劣化した部品を交換したり、錆びた部品を磨いたりします。

第4工程

メンテナンスと組み立てです。ケースやブレス、分解した部品などを超音波で洗浄。それでも落とし切れない汚れは手洗いで洗浄します。洗浄の次は組み立てですが、その際に、必要な箇所に注油も行います。

そして組立後には、専用の測定器を使って、消費電流、精度、始動電圧をチェックします。

第5工程

ケーシング(外していた針や文字盤を取り付け、ケースに入れること)の後、各種テストを行います。針回しや日付変更などを検査する性能テスト。防水性をチェックする防水テスト。時間が正確に刻まれているかを確認する実測テスト。

それらのテストをすべてクリアして初めて、オーバーホールは完了となります。

機械式のオーバーホールの流れ

機械式時計のオーバーホールの流れも、基本的には、クォーツ式・電池式時計と変わりありません。

ただし、機械式は構造が複雑であるぶん、最後のテスト工程で、より多くの確認作業を行います。

たとえば、自動巻き時計の実測テストでは、ファイナルテスト機を使って4、5日かけて時計を回転させて、ゼンマイがきちんと巻き上げられているかをチェックします。そして必要があれば、第4工程に戻り、メンテナンスを施した上で、再度テストを行います。